2024年11月3日に和歌山県かつらぎ町の旧花園中学校で行われた「バイクの文化祭 in かつらぎ町2024」に参加してきました。
「ライダーの学び」をテーマにしたこの新しいイベントは、町おこしの一環としてかつらぎ町が主催、企画・運営は雑誌「オートバイ」を刊行するモーターマガジン社です。文化の日にちなんで「文化祭」と名付けられ、参加費は無料で開催されました。
中阪雅則町長がバイク乗りということもあり、バイクを通じて町を盛り上げるために開催されたこのイベントは、初開催ながら多くのライダーやファンが集まりました。
体育館ステージでは、人気モトブロガーのRurikoさんや、はしれ!なっちゃんねるの平嶋夏海さん、テレビ番組Like a wind出演中のさおりんこと奥沙織さんなどによるトークショーやバイク講座が行われました。
運動場エリアでは、電動モビリティーの試乗会や、地元のみなさんによる手作りカレーやホットドッグ、缶ジュース、コーヒーなどの販売もありました。旧校舎ではバイク用品やバイクウェア、雑誌の展示ゾーンも設けられていました。
紀州路を駆け抜けた秋のツーリングとともに、記念すべき第1回目のバイクの文化祭をご紹介します。
場所
和歌山県かつらぎ町の旧花園中学校で行われました。平成24年(2012年)3月に閉校した学校で、今回のようなイベントへの貸出もしているようです。
旧花園中学校は平成 24 年 3 月の閉校以来、体育館や運動場は一時的にスポーツ団体 の練習等に使用されることがありますが、遊休資産として現在に至っています。
引用:花園中学校跡地活用事業
出発
7:30 朝の気温は15度。目的地までの所要時間は約3時間です。
目当てのトークイベントが10:45から予定されているので間に合いそうです。
ルートは国道170号線を南下し、和歌山かつらぎ町を目指します。和歌山県にはこれまで何度も訪れていて今年2回目の和歌山となりますが、かつらぎ町は初めての訪問です。
日中の気温は20度を超える予想です。私の服装は、トップスはロングTシャツ+パーカー+革ジャンを羽織っています。ボトムスはヒートテックタイツ+ジーンズを履いています。この時間帯ではちょうど良い感じですが、日中の気温の変化には少し不安を感じています。
当日の天気には少し心配していました。前日は各地で警報が出るほどの土砂降りの雨が降っており、ピークの時間帯には少し外出しただけでずぶ濡れになりました。目的地付近も昨夜の雨で路面が滑りやすくなっているかもしれません。例えば、痛んだ場所や落ち葉が散乱している可能性もあります。
一転今日は青空が広がっています。少し雲はありますが、太陽が隠れていて走行には非常に快適な天気です。そんな素晴らしい1日のスタートが切れました。
8:30 ETCカードのランプが点灯せずコンビニで停止して確認したところ、カードの差し込み向きが逆になっていました。もう一度シートを外してカードを確認する、確認が不十分だったため手間がかかってしまいました。つもり、思い込みは結局無駄を作ってしまいます。せっかく停まったので、トイレ休憩と腹ごしらえをしました。
9:25 国道170号線から外れ、次は国道480号線でさらに南下します。道は整備されていますが、バイクにとっては少し厄介な「縦溝」(グルービング工法)の道が続きます。
途中から3台のグループ+1台、しんがりに私がついて5台の集団になりました。山の中に入ると空気は一変して、風景も大きく変わります。標高が上がるにつれて気温がぐっと冷え込むのがわかります。山深い景色は、大学時代に長距離ツーリングしていた頃を思い出します。
道幅が狭くカーブが多くて難易度が高いです。先導しているバイクについていくのがやっとで、集中しながら走行しています。前日の大雨で杉の葉が一面に落ちていたり雨水が道路に流れてきている場所もあり、ハードな走行が続きます。
10:35 無事目的地に到着しました。駐車場となっているグラウンドを見ると多くのライダーがすでに到着しています。
イベント全体の印象は「よく集まったねぇ」
開場は9時、イベントは10時から16時までの開催で、体育館でのイベントは8つ用意されていました。
モーターマガジン社の企画運営だけあって、月刊オートバイやWEBオートバイに出演されている方が集合する、なんとも贅沢なイベントです。
出演者もライダーもよく集まったねぇと思いました。そこそこハードなルートでやっとたどり着いた!という場所にこの時間でざっと500台くらいのバイクが大集合です。
スケジュールに沿ってイベント内容を紹介します。
バイク女子トークショー
10:45 出演者は、登壇順に平嶋夏海さん、竹川由華さん、Rurikoさん、司会は奥沙織さん
トークショーは出演者の愛車について話が盛り上がりました。
平嶋夏海さんは、ホンダVTR250でジムカーナをしていたり、ツーリングメインに使っているモト・グッツィV7Ⅲの限定車購入に至る話やホンダハンターカブについて。
ツーリングで東京から出ない説とか、1回のツーリングでYouTube3〜4本取りするとかみんなに突っ込まれながら話していました。
竹川由華さんは、ホンダCBR250RRが愛車ですが家族のハーレーの883にも乗っていたとか。ご家族1人1台ずつバイクを持っているようで、駐車場はバイクでいっぱいになるそうです。
Rurikoさんは、トライアンフデイトナ675とスズキハヤブサを所有しています。デイトナはとても故障が多いそうです。かっこいいバイクなんですけどねぇ。
ハヤブサは、ほしかったバイクが秋田県で見つかり輸送してもらうつもりが、自ら取りに行って自走で帰宅した話をされていました。どこまでも走っていける、そんなハヤブサの写真はこちら。大きな荷物が積まれています。
奥沙織さんは、ヤマハR25が愛車で完全オリジナルペイントをされています。本人は気づかれなくてもバイクでバレてしまうとか。さおりんの愛車はこちら。
神社巡りツーリングのススメ 佐々木優太さん
11:30 講師は、こちらも月刊オートバイに連載されていてご自身もハーレー乗りの佐々木優太さん。
御朱印の本来の意味だったり、神社の向いている方角など、神社の豆知識を話されていました。
集合写真撮影
12:10 ステージには出演者の皆さん、体育館には参加したライダーの皆さんが並び集合写真の撮影をしました。イベントなどでよく見るステージ側から撮る記念写真です。その写真はXで公開されています。私もどこかに写っています。
その後なっちゃんとRurikoさんは即席の写真撮影会などファン対応をされました。私はなっちゃんと写真を撮りました。年甲斐もなく緊張して上手く取れませんでしたよ。来週のあつなつミーティングの行くこともそっとお伝えしました。
レッツエンジョイ!キャンプトークショー Orange山本健介さん 奥沙織さん
12:30 出演は、地元かつらぎ町のアウトドアショップOrange山本健介さんと司会は奥沙織さん。
Orangeは、万能調味料で知られる「アウトドアスパイスほりにし」を作っている会社といえばわかる方も多いのではないでしょうか?
キャンプに行ってほしいなぁという内容でした。バイクでキャンプに行くなら、オートキャンプようではなく登山用の道具のほうが小さく積載が限られたバイクには向いているとの話でした。
真似できる ロンツー・ワンポイント講座 Rurikoさん
13:30 講師は大人気モトブロガーRurikoさん。大好きなモトブロガーさんの1人で、おしゃれな動画も魅力的です。
本番の資料作りは大変だったそうで、前日はあまり眠れなかったとか。
Rurikoさんがモーターマガジン社の半分社員?であることは知りませんでした。
まずは持ち物の紹介から。着替えや雨具に加え、動画撮影用の機材があるなど、ツーリング1週間分の荷物は30kgあるそうです。お守りにパンク修理剤を携帯しているそうです。荷物になるからやめようかと思ったそうですが、1回だけ活躍したそうです。私も工具と一緒に持って出るようにしています。
タナックスの一番大きなフィールドシートバッグを初めてみました。
バイクの写真はこちら。
ルートを決めるときは、Googleマップとツーリングサポーターを使い分けているそうです。
Googleマップはお店の検索などでは非常に便利です。一方未舗装路などもルートに入ることがあり注意が必要です。
ツーリングサポーターは検索機能は落ちるものの、
私も使用していますが、機能のアップデートを頻繁におこなっておりライダーが求めていることが詰まっています。交差点を曲がるときなどナビに目をやれないときにも、「2つ目の信号を左折」のように言葉で理解できるところが便利です。
宿探しにはグーグル検索を活用しているそうです。ビジネスホテルの利用が多いそうですが、ライダーハウスやゲストハウスも使うそうです。
バイクの駐車スペースがあるかチェックが重要。ビジネスホテルは電車の駅から少し離れているのもポイントで駐車スペースのある確率が高いようです。ゲストハウスは駐車スペースが用意されていたいこともあるとか。
そして、歩いていけるところに美味しいお酒が飲めるお店があれば最高!私も激しく同感です。
ツーリング全般をとおして、「油断は禁物」といっていました。無理な計画や技量の過信は事故や怪我のもと。Rurikoさんも雨が降れば停泊することも選択肢として考えているそうです。
なっちゃん先生のジムカーナテクニック講座 平嶋夏海さん
14:30 講師は平嶋夏海さん。公道でも役立つモトジムカーナのテクニックを講義されました。
まずはコース図の見方。パイロンの色により回る方向が決まっており、赤色が右回り、青色が左回り。
コース図は試合当日に配られて、コースは歩いて確認するだけで試走もなしのぶっつけ本番だそうです。
なっちゃん自信の走行動画を見ながらモトジムカーナでの走り方を聞きました。
8の字走行について、教習所にあるきれいな8の字ではなく、早くパイロンを回る「とがった8の字」でアクセルオンオフのメリハリがはっきりした走行が必要となります。
乗車姿勢はしっかりとファイティングポーズを取ること。手の甲をあごにつけるような感覚が必要だそうです。
モトジムカーナでのターンはハンドルをフルロック(バイクのハンドルバーを左右どちらかの方向に、機械的に可能な最大限まで切ること)することが常識です。一般道ではフルロックする機会はほぼなく、テクニックがなければ転けそうな印象です。
初めはフルロックに恐怖心が出るため、フロントフォークとフレームのあいだにかまぼこ板(なっちゃんはまな板って言ってましたが)を挟んでまずはかまぼこ板に当てる練習。その後かまぼこ板を徐々に薄くして、最終的にかまぼこ板なしでフルロックできるように練習するといいそうです。
ターンも上級者の人ほど低速で曲がるそうです。なんでかなーって言ってましたが、おそらく最小半径でターンして次の旗門に車体をいち早く向けることでタイムを縮めているのかなと推測します。
昼食
運動場では手作りカレーやホットドッグ、飲み物の販売がありました。地元の方によるカレーライスも12時までに完売。ホットドッグもしばらくして完売。さっさと並んで食べとけばよかったなと。
と言いながらこんなこともあろうかと、コンビニで停まったときにおにぎりを買っていたのでなんとか食いっぱぐれずにすみました。
帰路
15:15 最後に抽選会があるということでしたが、家までおよそ3時間の行程、暗くなる前に帰りたいので退散します。
来た道を戻らず、高野山を通り河内長野市へ抜けるルートを選択しました。
森の中を抜ける細い1.5車線の道では、大量の杉の葉と雨水で道が濡れているのは往路と同じです。アップダウンも非常に激しくこの道を帰るのか・・・と考えると少し不安になります。
森を抜けると一気に目の前に大パノラマが広がりました。大きな橋がかかっている場所で、思わず写真を撮りました。
高野町まで戻ってきました。気温は15度、朝の出発時点と同じ温度ですが、ここにいるとさらに冷え込む感じがします。
高野山からの下り道が整備され、車の量も増えてきました。列の先頭にはバスも走るようになり、ここからはスピードを出すことなく、安全に進んでいけそうです。
17:20 河内長野市まで戻ってきました。すっかり夜になり、寒さ対策も万全に。革ジャンの下にはウルトラライトダウンベスト、ジーパンの上にはカッパを着て、さらに首元にはネックウォーマーを装着。
19:30 無事帰宅しました。
良かったところ 残念なところ
良かったところ
多くのライダーが集まった
和歌山県の山間部でのイベントにも関わらず、多くのライダーが集まりました。途中の道のことを考えると「あんたたちよく来たね」と思います。(私もですが)
ゲストが豪華
企画運営をモーターマガジン社が行っていたこともあり、ゲストがとても豪華でした。この場所にこのメンバーが集まるとはかなりレアなことかと。Rurikoさんやなっちゃんを関西で会える機会は少ないのでとても貴重な体験でした。
即席のツーショット撮影会
なっちゃん、Rurikoさんが即席のツーショット撮影会をしてくれたこと。気軽にツーショット撮影に応じていて、多くのライダーが写真を撮っていました。関西では有名なYouTuberさんと会える機会も少ないのでとても貴重な体験でした。
残念なところ
残念なところは2点です。体育館イベント以外でも楽しめるようになっていればよかったなと思いました。
待ち時間も楽しめる協賛企業ブースなどあればよかった
トークショーを聞かなかったときの時間の使い方に困りました。協賛企業などを増やして企業ブースなどがあればよかったかもしれません。自治体主催だと難しいのかなぁ。
食事の提供がもう少しあれば
カレーライスやホットドッグなどが用意されていましたが、カレーラースは12時前に完売していました。食いっぱぐれたライダーは帰ってしまいそうです。周りにも食事をする場所はありませんでした。
主催者の想定を超えた来場者だったかもしれませんが、なにかできなかったのかなと思います。業者を入れて、残った分は引き取ってくれそうな食べ物ってないでしょうか?主催者側が残りを引き取るってなると大変ですから。
道の駅のように常設の飲食店があると、材料が残ったとしても通常営業で使えそう。かつらぎ町にも道の駅がありますが、今回のイベントを開催するにはどちらもあまり大きくなさそうですね。
まとめ
2024年11月3日に和歌山県かつらぎ町の旧花園中学校で開催された「バイクの文化祭」に行ってきました。初開催にも関わらず多くのライダーが参加されていたのが印象的でした。
多彩なゲストが一同に介して、トークイベントなどをするなど、初開催ながら圧巻です。逆にもったいないくらい。
振り返ると学びの多いイベントだったなぁと思います。インフルエンサーやYouTuberの方々が言っていることは、どれも実践的で、やはり彼らが積み重ねた経験に基づいて話していることなので、とても役に立つと感じました。ひいては、自分のブログでも誰かの悩みを解決するために、心を込めて有益な情報を発信すれば、それが読者にとって価値のあるものとなり、最終的には満足してもらえるのではないかと改めて感じました。
今回一番の失敗は、写真をあまり取らなかったこと。写真が少ないためにうまく伝えられないなと後悔と反省をしています。そこにいることがなんだか楽しいなぁと思って気を抜いていました。
ぜひ来年も開催してほしいと思いました。
ルート
- 往路
目的地は和歌山県かつらぎ町の旧花園中学校、無料でルート検索をしました。国道170号線、大野町北交差点から国道480号線、県道125号線、笠田小南交差点から再び国道480号線、花咲西交差点から国道370号線、長谷宮から県道115号線、再び国道480号線合流し直進し、旧花園中学校まで向かいました。 - 帰路
往路とは反対に高野山方面に国道480号線を進み、国道370号線、清水交差点から国道371号選、原町北交差点から170号線で帰宅しました。
ナビアプリはツーリングサポーターを使用しました。(プレミアム会員)
使用するナビ、検索日時によっては今回とは異なるルートになることがあります。
走行距離 燃費
今回の走行距離はすべて下道で195km、燃費は22.8km/L でした。
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